羽田空港での事故について思うこと

時事ネタに関する話

年明けから、心の痛む出来事が続いていますね。

私も熊本地震を経験しているため、大きな揺れが続く中での生活のストレスも少し分かります。
被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。

そして、本題ですが、2024年1月2日、羽田空港34R(C滑走路)での、JAL機と海保機の衝突事故が起きました。
この事故について、航空機好きとして、航空管制好きとして、思ったことを書きたいと思います。
なお、事故に関する憶測等は、一切、良いことがないと思いますので、控えたいと思います。
また、素人意見であることをご了承ください。

テレビやネットニュース等のマスメディアでは、事故原因の推測や事故原因が誰にあるのかなど、原因究明ではなく、原因追及に向かうような報道がされています。

これは、すべての航空関係者に対して、業務における恐怖感や萎縮を招き、何ひとつとして、今後の為にならないことだと思います。

直近の報道で、問題がある発言のように取り上げられている、無線での「ナンバー1」の発言。

普段から航空無線を聞いている人ならわかると思いますが、出発機や到着機に対して、その機が列の何番目なのかを伝えるために、「continue approach, you are number 2」のように、よく使われている言い回しで、到着機なら、アプローチの列の順番、出発機なら、離陸待機列の中での順番を伝えるものです。

これを、離陸指示と取り違えたのかという話が出ていますが、今まで、羽田空港だけでも数え切れないほど用いられてきたこの言い回しが、間違った言い回しかのような報道がされていて、事故の原因としてこじつけるような記事も見られます。

また、海保機に対して、JAL機の情報が伝えられていなかったことも悪いかのような報道がされていますが、管制官は、海保機に対し、タキシングに関することしか伝えておらず、この場合、ランディングトラフィックの情報を伝える必要は全くないと感じます。
「滑走路前待機」の指示が海保機に出ていたのであれば、その理由として、「何マイルに到着機がいる」との情報を付け足すことが望ましいとは思いますが、今回の海保機に対しては、滑走路への進入や待機に関する話が一切出ていないため、この話もお門違いだと感じます。

そして、何よりも、管制も操縦も人間が行っている以上、完璧な無事故は不可能で、メディアや素人がたらればを語っている内容も、今まで散々議論されてきたもので、それぞれに理由がある上での今であるということを考えないといけないと思います。

変な憶測や想像で、強く意見したり、報道をしたりすることは、原因究明の妨げでしかないということです。

人は、事故があったときに、原因や責任を「追及」したがります。
ですが、本来は、原因を「究明」し、今後の対策に活かしていくことが第一です。

そして、その「原因究明」は、運輸安全委員会(JTSB)にお任せして、素人が騒がないことが大切だと思います。

タイトルとURLをコピーしました